管理する曲数が多くなると、アルバム単位やアーティスト単位で曲を聴いてるとどうしても偏りがでてしまい、せっかくある膨大な曲の大部分を聴かずに無駄にしてしまう。そこで、普通用いるのがレート(★)での管理である。これは前々から行なっており、全部では無いが2/3ぐらいの曲にはざっとレート付けがしてある。そしてレートをもとにスマートプレイリストを作って、好きな曲をシャッフルで聴くというのがこれまでの自分の聞き方であった。
ただ、さらに曲数が増えてくるとシーンに合わせたジャンルの曲を聴きたいなっと思うものである。ジャンルを指定したお気に入りのスマートプレイリストを作成したい。
そこで今回これまで乱雑に行なっていたジャンル分けをきちんと整理しようと思ったわけだが、如何せんジャンルが定まらない曲が大多数となって困ってしまった。『PopかRockか?HioHopかRnBか?TechnoかElectronicか?』
また、細かいジャンルを多数作ると管理が大変である。
ネットで調べていると、この『音楽のジャンル分け』というのは皆苦労しているようである。昨今の音楽事情を考えればジャンルの垣根を超えて作られる曲は珍しくもなく、そもそもジャンル分けという行為自体が人の主観であるため、一つの曲に一意の決まったジャンルを当てはめるのが難しいのは当然である。
そこで、一つの曲に複数のジャンルを適用できたらいいなっと考えたのだが、iTunesにそのそのような機能は無いようである。かといってそのような機能のあるプレイヤーに乗り換える気も更々無い訳である。
どうしたものかっと迷っていたら、メタタグの『グループ』を使う方法にたどり着いた。
iPhoneが流行り、それにつられiTunesで自分の楽曲を管理する人が多くいるだろうが、その中でどれくらいの人がこの『グループ』というのを活用しているのだろうか?かく言う自分も、これまでこのグループに自分で情報を入力したことが無く、時々データベースから自動的に記入されたものをそのままにしていた。これを使えばジャンル分けのしがらみから多少なりとも開放されるので、同じように困っている人は是非活用してもらいたい。
*ちなみに自分は所謂”ジャンル厨”ではなく、自分の好きな時に好きな曲をスマートに(スマートプレイリストを使って)聴きたいから細かいジャンル管理を推奨します(なので主観が第一で、厳密なジャンル分けはあまり問題ではありません。また正直、音楽のジャンルに精通して悦にハマってる人もあまり
ここからが本題
グループを使ったジャンル分けについて
■曲のメタタグ『ジャンル』は大雑把に分類(大ジャンル)
いわゆるメタタグの『ジャンル』では細かく分けるのでは無く、自分でこれくらいならはっきり分類・管理できるかな?程度に分けるのがポイント。
ちなみに自分は以下の9つに分類した
・Book & Spoken
・Children / Anime / Soundtrack / EasyListening
・Classic
・Country / Folk / Traditional / EasyListening
・Dance / House / Electronic / Trance
・HipHop / RnB / Reggae / Latin / Urban
・Jazz / HipHop / Soul / Funk / Blues / Underground
・Pop / AllGenres
・Rock / Punk / Alternative / Metal
あくまでこれは聴くシーンごとに、それぞれのジャンルの曲を繋げた際、自分で違和感無いかなっと思うように分けただけなので、厳密な音楽の分類には則ってません。
ようは大雑把に分けるのが大事です!
■メタタグ『グループ』で詳細なキーワードごとにタグ付け(小ジャンル)
さて上記の様に大雑把にジャンル分けを行い、細かいジャンルをキーワードとして『グループ』で分類、タグ付けしていきます。『グループ』の使い方はGoogleなどで、「iTunes グループ」などと検索してくれれば使い方の解説してくれるページがヒットするはずである。
まあ、二番煎じだが自分も解説
曲を選択し、右クリックで『情報を見る』(Windowsなら『プロパティ』)を選択
『情報』タグの中頃にグループがある
この『グループ』の欄には各人が好きなように記入することができる。
ここに好きな形で小ジャンルや分類項目をキーワードとして記入していく。
キーワードとして、
男性ボーカル→M
女性ボーカル→F
日本の曲→JP
ポップ→Pop
ロック→Rock
エモ→Emo
インディ→Indie
・・・
など、各々の好きなキーワードを複数入力することができる。
この際、注意することは
- 綴りは前もってキチンと決めておき、大文字と小文字も区別する
- 複数のそれぞれのキーワードの前後を"/"で区切っておく(これにより『/Pop/と/Rock/』と『/PopRock/』などを区別できる。また別に"/"でなく"%"でも、"#"でも、キーワードとして使わず、区切りとして見やすければ何でも良い)
上記を用いて、「日本の男性ボーカルのポップかロックの曲(ミスチルとか?)」なら
/M/JP/Pop/Rock/
っと記入すれば良い。
この様にして、『グループ』に少ジャンルのキーワードを記入していけば、スマートプレイリストで「『グループ』に『/Rock/』を含む」AND「『グループ』に『/JP/』を含む」など大ジャンルを横断したプレイリストの作成が容易になる.。
この結果、一つの曲に複数のジャンルを関連付けられ、後からそれぞれのジャンルの曲をスマートプレイリストを使って細かく選択できる。例えば、最近のR&BはHipHopのRapなどとジャンルがかぶる事が多いが、そのような曲のグループを「/RnB/HipHop/Rap/」としていれば、「R&Bの中でも特にBlues調の曲」を聴きたい時、スマートプレイリストで「『グループ』に『/RnB/』を含む」AND「『グループ』に『/HipHop/』を含まない」AND「『グループ』に『/Rap/』を含まない」っと選択してやれば、R&Bの中でもHipHopを含む曲を除外できる。逆に普段は単に「RnBっぽい曲」を「『グループ』に『/RnB/』を含む」のプレイリストで選んで聴くこともできる。
さらに、音楽のジャンルだけでなく、
運転中に聴きたい曲→Drive
日中聴きたい曲→Day
夜聴きたい曲→Night
寝る前聴きたい曲→Sleep
夏っぽい→Summer
冬っぽい→Winter
女の子といいムードの時→Love
BGMとして歌詞要らない→Inst
・・・
など、シーンごとの自由なキーワードを設定することも可能である。
ちなみにキーワードは自分が分かりやすいモノにした方がよい。スペルミスや、そもそもどんなキーワードがあったか忘れるようなもでは元も子もない。曲に多くのキーワードを設定しても良いが、それを活用してプレイリストを作る時を第一に考える。
ここまでがネットで良く見る(二番煎じ)グループの活用方法である。
ジャンル分け・管理のポイントと応用
■編集完了キーワードを記入する
『グループ』キーワードが未編集の曲なのか、既に編集した曲なのかを後々区別しやすい様に、分類を決定した曲の最後に「END」っと記入する。「END」でなくても「終わり」とかなんでもいいのだが、とにかく曲の分類キーワードとして絶対用いない文字列で記入する。上記の例でいえば、/M/JP/Pop/Rock/END
っとなる。
これを追加することによりグループ編集作業をこなして行く時、スマートプレイリストで「『グループ』に『END』を含まない」とすることで、すぐに未編集の曲を見つけることができるようになる。
上記の様なスマートプレイリストを作れば、『グループ』編集が終わっていない曲を簡単に見つけることができる。
■小ジャンル分類の判別にデータベースを活用する
次のポイントが小分類を決めたい時に、自分の考えだけでなく音楽のデータベースを用いるということである。ネットには様々な音楽のデータベースがあるが、そのデータを用いて小分類を記入することにより、正確に分類できるだけでなくいちいち自分で考え悩む手間が省ける。(また、自分の知らない新しいジャンルの発見につながる)以下いくつか自分の活用している音楽データベースを紹介する
など(他にもたくさんあるだろうが)
特に自分は洋楽中心なので、Last.fmを良く用いている。Last.fmのいいところは『Last.fm Scrobbler』というソフトをインストールすると、自分の聞いている曲のデータを自動的にLast.fm Scrobblerのウィンドウに表示してくれるので、いちいちブラウザで検索をする手間を省けるのである。リスナーからの情報でジャンルなどを分類しているので、正確性はまちまちだがマイナーなアーティストの情報もあったり、質はいまいちだが量は多いと思う。(HipHopが「hip hop」、「Hip-Hop」、などと分かれていたりするので、そこは適宜自分のキーワードのルールに則って参照していくとよい)
Last.fm |
逆に正確にプロの情報から小ジャンルを定義したいのなら、allmusicがいいだろう。プロのライターの情報を元にジャンル分けが行われている。
allmusic |
ここは人それぞれやり方あるだろうから、自分なりの方法を見つけるのがベストである。
ちなみに、この『グループ』による小ジャンル分けは同じメタデータの中の『コメント』でも同様にできる。
しかし自分の使い方では、コメントは「CD作成済み」「変換済み」などのジャンルなどとは別の用途で一時的なコメントを記入したりしているので、今回のジャンル分けに用いたりすることはない。
さらに自分の中でiTunesにおける『グループ』と『コメント』のメタデータ利用の大きな違いは、『グループ』ならiTunesのカラムブラウザに表示できる点だと思う。カラムブラウザを表示して、右クリックして表示項目を選択すことにより、『グループ』をカラムブラウザに表示することができる。
これの応用として、プレイリストでiTuensから削除したい曲を選択した場合に簡単に削除対象を選択できるようになる。iTunesでプレイリストから曲を選択しても「プレイリストから削除」はできるが「iTunesから削除」はできない。そこで、プレイリストで曲を選択して、グループにキーワード『削除』などと記入しておけば、ミージックのタブに移って、カラムブラウザのグループの項目から先ほど入力した『削除』を選択すれば、削除対象の曲の一覧を表示でき、簡単に削除することができる。
最後に、そもそも『ジャンル』がタグ管理できればこのような煩わしさから開放されるわけであり、今後iTunesの『ジャンル』の使用方法が改良されることを切に願う。ってもなかなか難しいのかな…
他にスマートな音楽の管理方法や、iTunesの活用方法を知っていたら是非教えて欲しいです!
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